Lilavati Hospital(ムンバイ)ネットワークのケーススタディ
この病院はムンバイ(インド)の中心に位置していて、国内空港と国際空港からとても近いところにあります。病院は 1997 年に 10 床で開業され、当初の医師数はわずか 22 人でした。現在では、インド最大級の集中治療部(ICU)、最先端の 12 の手術室、300 人を超える顧問医師、ほぼ 1,800 人の労働力を持つ、314 床の病院であることを誇りにしています。病院は毎日、約 300 人の入院患者と 1,500 人の外来患者の診療を行っています。
ビジネス上の課題
医療とそのテクノロジを取り巻く環境は、過去数年間で急速に発展しています。変化するこの環境の最先端に留まり続けるために、Lilavati Hospital は包括的なネットワークアップグレード計画を実施する必要がありました。病院の元のネットワークは 100 Mbps で動作しており、簡単なデータ転送に向けた当初の要件を満たす、管理されていないスイッチやハブが含まれていました。このネットワークは、主に、会計と医学的検査情報の転送に使用されました。トラフィックは、当初は少量でしたが、PC の数が増加するにつれて大幅に増加しました。そうして、品質管理、HIS ソフトウェア、患者デジタルレポート、ビデオ会議、電子メール、インターネット機能に対する要求が増大しました。病院と、准看護師学校や臨床検査センタなど他の施設とのつながりにより、さらに LAN の機能が酷使され、パフォーマンスの問題が引き起こされました。700 人を超えるスタッフ、314 の病床、1,500 人を超える外来患者がいる状況で、情報交換を行う必要のある人の数は、病院のネットワークがサポートできる帯域幅を超えて増加し、システムは信頼できなくなりました(1 つの不具合でネットワーク全体が停止する可能性がある)。LAN が病院の効率を著しく制限していて、それに伴って最前線に留まるための力を妨げていました。
トラフィックの増加に加えて Lilavati Hospital は施設を拡大し、提供するサービスの数も際だって増加しました。MRI(磁気共鳴映像法)などのテクノロジの新機能を利用できるようになり、診断協力など、既存のサービスが促進されました。これらの拡大は、病院が必要とするネットワーク機能の増加が、帯域幅の増加をはるかに上回ることにつながりました。病院は今や、非常に信頼性が高く、回復力があり、スケーラブルなネットワークインフラストラクチャを必要としていました。
目標
目標を達成するために、Lilavati Hospital は、信頼性が高く豊富な機能を備えた高度なネットワークソリューションを提供してきた実績に基づいて、Edge-Core に注目しました。Edge-Core は、病院の予算内で、回復力がありスケーラブルなソリューションの要件を満たすこともできました。
アプローチ
サーバー、ネットワーキング製品、同種のネットワークコンポーネントに基づく低コストの長期的モデルを採用してより広い帯域幅へ移行し、ネットワーク全体にわたるコンピューティングの一元管理を提供します。
ビジネステクノロジの強化
- 構内のフロアごとにあるスイッチ間のネットワーク帯域幅を、100 Mbps から 10 Gbps バックボーンに拡大しました。コンテンツやコースの配信のために増大するネットワーク利用のサポートを強化しました。
- 毎週のように発生していたサービスの問い合わせや停止はほとんどなくなり、解放されたスタッフは、より重要なプロジェクトや患者に満足度の高いサービスを提供することに集中できます。
- Edge-Core のマネージドネットワーキングソリューションの利用により、今では、ネットワークの広帯域化、展開、管理、監視、トラブルシューティングがより容易になっています。
ネットワークソリューション
2 台のレイヤ 3(ECS5610-52S)10Gスイッチが、VRRP 構成を使用した完全冗長モードで、ネットワークのコアに据え付けられています。ファイアウォールでは、最大 1 Gbps のトラフィックがインターネット上をワイヤスピードで流れるようになっています。病院全体にわたってノンブロックモードで動作する広い帯域幅を確保するため、10 Gbps バックボーンが展開されました。内外からの脅威に対するセキュリティが強化され、Edge-Core 製のマネージドスイッチで、VLAN、ACL、ブロードキャストストーム制御、DDoS 攻撃対策によるセキュリティを適用し、トラフィックの分類と分離が行われています。
ネットワークの分離は、仮想 LAN(VLAN)の使用によって実現されました。VLAN を使用する主な長所は、ユーザーの物理的な場所とは無関係に、ネットワーキングのニーズに従ってユーザーをまとめてグループ化できることです。LAN をより小さなセグメント(VLAN)へとさらに分割することで、総体的な信頼性、セキュリティ、パフォーマンスが向上し、ネットワークの管理がより容易になります。病院は現在、診察、事務作業、患者などのさまざまな領域のために別個に設けた VLAN を、容易に管理しています。
PoE 対応スイッチ(ECS4510-28P と ECS4510-52P)により、アクセスポイント(ワイヤレス接続)、監視用の製品、カメラ、アクセスゲートウェイなどの PoE 対応デバイスをいつでも拡張するための信頼性とスケーラビリティが加わっています。すべての Edge-Core 製 PoE スイッチは、すべてのポートで完全に 802.3at をサポートしています。
また、エンドツーエンドのソリューションの展開は、Lilavati Hospital の、複雑なテクノロジを管理するスキルを持つ人的資源を見つけて確保するという課題の克服に役立ちました。このソリューションは、ネットワークの活用と信頼性を高めることに寄与したからです。
導入中には、ビデオのスループット、管理のしやすさ、
学生[HS1] が期待するセキュリティの要件に対応して、ワイヤレス接続の計画を再調整する必要がありました。Lilavati Hospital の上層部と技術チームは、Edge-Core のチームと協力して、プロジェクトを成功のうちに完了しました。
高度なネットワーク監視機能により、ネットワークリソースに関する正確で最新の統計を収集することができ、ネットワークインフラストラクチャの保守とサポートに、先を見越したアプローチを確実に適用できます。
ビジネス上の結果
こうした LAN の導入で、音声、ビデオ、データの集約が可能になっています。病院のスタッフは、現在ではネットワークを効率的かつ効果的な情報共有のために利用することができます。たとえば、グラフィカルなコンテンツを診察室から直接参照することができ、臨床検査センタの検査結果を容易にリアルタイムベースで確認できます。発注システムが、電子的グラフシステムとして導入されました。これらの機能は、今や病院に非常に高度なインフラストラクチャが備わっていることを意味しています。
スタッフがリアルタイムにコミュニケーションを行う機能は、時間の節約に非常に役立つことが証明されて、手作業での紙ベースのシステムの必要性が低下しました。その結果、スタッフの能率と生産性が向上し、それに従って患者のケアの質が高まりました。
スタッフは今では、インターネットと臨床検査センタの両方の教育リソースに容易にアクセスできるようになっています。このセンターでは、イントラネット全体で高度なオンラインサービスを提供しています。さらに、これらのリソースは、デジタル形式の最新情報から成っています。
達成された目標
新しい Edge-Core 製スイッチのネットワークで、Lilavati Hospital は最前線に留まり、技術的進歩に後れを取らずにいることができます。現在では、高品質の双方向のコミュニケーション機能のおかげで、この病院が、他の機関との協力関係を維持するのも容易になっています。また、患者情報は効果的に保存され、必要なときに取得されます。
このケーススタディで使用された製品
ECS5610-52S L3 10Gigabit Data Center Switch
ECS4510-28T L2+ GE Aggregation Switch
ECS4510-28P L2+ GE Aggregation Switch(PoE 対応)
ECS4510-52P L2+ GE Aggregation Switch(PoE 対応)