ドバイ市政庁、設備投資の削減と運用の簡素化を推進

Ahmed Kajoor 、ドバイ市政庁、IT インフラストラクチャ責任者

目標
ドバイ市政庁では、国際業務・協力部、環境・健康・安全部、公衆衛生サービス部、計画・技術部を含め、34 の部局と 6 つの地区にわたって 11,000 人の職員を雇用しています。ドバイ市政庁は、成功の最も基本的かつ重要な部分と、持続可能な生活の快適さを提供する、卓越した都市を作ることに力を注いでいます。ドバイ市政庁は、提供されるサービスと実行されるプロジェクトに関して、最大の政府機関の 1 つだとみなされています。それゆえ市政庁が、ドバイ首長国の成長と革新の主要な原動力になっています。
 
ドバイ市政庁のデータセンターは、中東・北アフリカ地域で、SDN テクノロジによってすべての必要資材が調達され、運用可能となった最初のものです。さらに、このデータセンターは、OpenStack と VMware による完全な統合と編成が行われています。ドバイ市政庁は、従来のツールによるスケーリングは間もなく経済的ではなくなることが明らかになったときに、まずデータセンターのアプローチの最新化を図りました。その最初のステップの 1 つは、ドバイ市政庁のネットワーキングの真のキャパシティを特定することでした。さらにドバイ市政庁は、コアスイッチの更新をなくし、移行コストを削減して、パフォーマンスを改善することを望みました。

ソリューション
ドバイ市政庁は、データセンターのネットワークの最新化を図るために、Big Switch Network 社の Big Cloud Fabric を選択しました。ドバイ市政庁のデータセンターは、中東・北アフリカ地域で、オープンな SDN テクノロジと Edgecore 製のハードウェアを対にすることで、すべての必要資材が調達され、運用可能となった最初のデータセンターです。さらに、このデータセンターは、OpenStack と VMware による完全な統合と編成が行われています。
 
ドバイ市政庁の展開は、「コアとポッド」というアプローチを活用しており、3 ラックのポッド設計で構成されています。この設計では、vSphere サーバーの仮想化の展開により、可視化と自動化を強化しています。Big Cloud Fabric コントローラは、vCenter と直接統合される透過的な一元管理機能を提供し、物理的な SDN ファブリック上でネットワークアプリケーションの展開を自動化します。実際には、3 つの別個のデータセンターを結合して 1 つのクラウドネットワークにします。
 
Big Cloud Fabric は次に、リーフ/スパイン CLOS ファブリック全体の、vCenter との単一統合点となり、帯域幅のボトルネックを解消します。Big Cloud Fabric と vCenter の統合により、VM の移動イベントを含め、Big Cloud Fabric コントローラ GUI を介した直接的な VM の可視化が実現しています。

vSphere の展開については、Big Cloud Fabric でその他に以下の点が強化されています。

• 自動ホスト検出と LAG の形成
• 自動 L2 ネットワークの作成と VM の学習
• vMotion/DRS のためのネットワークポリシーの移行
• VM レベルの可視化(VM 名、vMotion)
• VM 間の問題のトラブルシューティング(論理と物理)

従来の筐体単位のネットワーキングとは異なり、Big Cloud Fabric は、一元管理される SDN の制御を行うリーフ/スパイン CLOS ファブリックで、筐体単位で手動管理を行う従来の枠組みではなく、ネットワーク管理用の透過的な一元管理機能を備えた 1 つの論理スイッチとして動作します。革新的な BCF アーキテクチャでは、データセンターネットワークの使いやすさと管理のしやすさの点で非常に多くの強化が実現されており、以下のように大きな成果が期待できるメリットが備わっています。

プロビジョニングが容易 – テナントのすばやいプロビジョニングと分割が可能です。これは、物理ネットワークが VM の速度で動作するための鍵となります。これには、OpenStack コンポーネントと VMware コンポーネントの両方についてのネットワーク自動化が含まれます。
運用が容易 – 非常に高い日常運用効率を発揮する、「ゼロタッチ」のファブリックと一元管理によって、生産性を向上させます。管理者は、使い慣れたネットワーキングテクノロジである CLI、GUI、または REST API を使用して、BCF の構成、管理、デバッグ/トラブルシューティング、アップグレードを行います。この一元的なビューにより、単一のダッシュボードが提供されるほか、トラブルシューティング、分析、テレメトリの情報にすばやく、簡単にアクセスできるため、運用の容易さが向上します。
スケーリングが容易 – 論理シャーシにより、2 ラックから数十のラックまで、ビジネスニーズに応じてシームレスに拡張できる柔軟なポッドアーキテクチャが実現されています。さらに、サービス実現までの時間の短縮と、迅速な(障害のない)ネットワークソフトウェアのアップグレードにより、新機能の迅速な展開が可能です。たとえば、BCF アーキテクチャには API を呼び出すために単一のインターフェイスが備わっていて、ネットワークは、従来のネットワーキング方法のように、環境内のスイッチすべてに対して個々に通信する必要がなくなっています。
経済的 – 従来のネットワーキングインフラストラクチャと比較して、全体の TCO が最大 50% 削減されます。具体的には、ドバイ市政庁は、コアスイッチの更新をなくし、移行コストを削減して、テクノロジへの投資規模をちょうど必要であった規模まで縮小できました。それには、ISP 向けのルーターから、より経済的なエントリーレベルのハードウェアへの移行が含まれていました。

概念実証から展開まで、このプロジェクトを担当したドバイ市政庁のチームには、以下のメンバーが含まれます。ドバイ市政庁長官・工学士 Hussian Lootah 閣下、ドバイ市政庁 IT ディレクタ Mohammad Al Zaffin 氏、ドバイ市政庁 IT インフラストラクチャ責任者 Ahmed Kajoor 氏、ドバイ市政庁データセンタープロジェクトマネージャ Ahmad Al Emadi 氏。

結果
• この新しいデータセンターネットワークで、ドバイ市政庁は以下の利益を享受することができました。
• ネットワークのパフォーマンス、速度、帯域幅の向上。スイッチング速度は 42 倍に、バックボーンキャパシティは 16 倍に増加
• インフラストラクチャの全体的な規模の削減
• すべてをコア(BCF コントローラ)に接続することによるパフォーマンスの向上
• 3 つの物理的データセンターをまとめて 1 つの論理クラウドにして、物理的、論理的移行のコストを 90% 削減

ドバイ市政庁が実現したその他のメリットには、ソフトウェア定義のポリシーに基づくネットワークアーキテクチャによって、移行の複雑さとコストが削減されたこと、すべてのファブリックトラフィックがセキュリティ関連デバイスに展開され、必要とされるインフラストラクチャのコストが削減されたこと、Big Switch Networks 社の技術が vCenter と完全に統合されて、サービスのより迅速な展開が、ネットワーク層の連携によって可能になったことが含まれます。そして最後に、ドバイ市政庁は、ドバイ首長国を発展させるという使命を遂行し続けるために、効率的に将来のクラウドとオープンなテクノロジに適応する準備ができたのです。

オープンネットワーキング分野をリードする Edgecore Networks
Edgecore Networks は、テクノロジパートナやインテグレーションパートナと協力し、クラウドデータセンター、電気通信分野、大企業のお客様に向けて、最先端のオープンネットワークソリューションを提供しています。
• Edgecore は、ネットワーク分野の主要 ODM である Accton Technology 社の、ネットワークに関するテクノロジ、開発、製造の力を活用している同社の子会社です。
• Edgecore は、Facebook 社や非常に大規模なその他のクラウドオペレータに、パフォーマンス、規模、信頼性に関する非常に厳しい要件を満たすオープンネットワークスイッチを供給しています。
• Edgecore は OCP ネットワーキングプロジェクトの中核的な企業で、OCP に受け入れられた提供済みの設計に基づく多種多様なオープンスイッチをラインナップしています。それには、OCP が初めて受け入れたスイッチであった 10GbE TOR スイッチ、コスト面で最適化した 40GbE スイッチ、ネットワークオペレータが 25G ベースと 100G ベースのインフラストラクチャによってキャパシティを増加できるようにする、異なるベンダのスイッチチップに基づく 2 種類の 100GbE スイッチが含まれます。
• Edgecore は、オープンネットワーキングを、データセンターでのその他のユースケースに加え、サービスプロバイダのエッジやエンタープライズアクセスネットワークの先へと拡大する、新しいクラスのオープンハードウェアプラットフォームを OCP に提供してきました。そうしたプラットフォームの例としては、最大で 512 個の 100GbE ポートをサポートする、データセンタースパインやコアネットワークアプリケーション向けの Open Modular Platform、データセンターインターコネクトやサービスプロバイダのエッジアプリケーション向けの大容量バッファスイッチ、エンタープライズアクセスネットワークにオープンネットワーキングをもたらす業界初のオープンな WiFi アクセスポイントと PoE アクセススイッチが挙げられます。
• Edgecore 製スイッチは、一連の市販ソフトウェアとオープンソースソフトウェアを業界最大級の幅広さでサポートしており、特定の要件を満たす選択肢をお客様に提供しています。
• Edgecore は、オープンネットワークを検証して展開可能にするために、パートナや業界グループと協力して業界を牽引しています。オープンなネットワークスイッチ、NOS、ケーブル、光学機器類、NIC 間の相互運用性を検証する、UNH-IOL Open Networking Test Services Consortium の創設メンバであることがその例です。
• 付加価値を生み出すディストリビュータ、インテグレータ、リセーラである Edgecore のパートナ企業は、クラウドサービスプロバイダ、ビッグデータ企業、電気通信事業者、大企業の要件をサポートする多種多様なサービスと IT インフラストラクチャを提供しています。  
 
ドバイ市政庁のプロジェクトの詳細については、ここをクリックするか、次の Big Switch Networks 社の Web サイトをご覧ください。http://www.bigswitch.com/sites/default/files/0673-15fa_bs_dubai_municipaility_case_study.pdf

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